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5月の歳時記

季節や日々を楽しむヒント

季節や日々を楽しむヒント

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、季節を表わす言葉で、1年を4つの季節に分けて(春夏秋冬)、それぞれの季節をさらに6つにわけるという日本独特のものです(元々は中国で作られ日本の事情に合わせて修正されました)。5月は二十四節気でいうところの立夏(りっか)と小満(しょうまん)があります。立夏とは、その字の通り夏の始まるころで春分と夏至のちょうど中間あたりをいいます。小満とは、明るい太陽の光を浴びて、あらゆるものが生命感に満ちてすくすく成長していくさまをいいます。生まれたての夏の気配が感じられるころです。

はればれ、「五月(さつき)晴れ」

もとは「梅雨の晴れ間」だった?

若葉のむこうに青く高く晴れわたった空を見て「ああ気持ちのいい五月晴れだなぁ」と感じることがありますね。ところがこの五月晴れ、もともとは「梅雨の合間の晴れ間」だったことをご存知ですか。五月(さつき)とは旧暦の5月の呼び方で、新暦では6月にあたるため、梅雨どきに降る雨を意味していたのです。しかし現代は新暦5月のカラリとすがすがしい晴天の日をさして使うことが多くなりました。

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晴れの日を有効活用!

そんな五月晴れの1日に巡り会えたら、おうちのリフレッシュをするチャンス。窓辺のミニガーデニングのお手入れをしたり、ふだんは見過ごしがちな場所のお掃除をしたりと、おうち仕事に精を出してみませんか?この時期、エアコンフィルターの掃除プロによるクリーニングの計画をたてると、急に気温が上がっても慌てずにすみます。また湿気が増え、カビやダニが気になる梅雨前に冬ものの衣類や寝具などを陰干しして湿気を飛ばし、夏ものとの入れ替えを行っておくといいでしょう。

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美しさとしあわせ感の
あやめ(菖蒲)とかきつばた(杜若)

色ごとに花言葉のある「あやめ」

5月ごろに鮮やかな紫色の花を咲かせる、あやめ(菖蒲)とかきつばた(杜若)。「いずれあやめ(菖蒲)かかきつばた(杜若)」といわれるように、見た目がよく似ていますが、どちらも美しく魅力的な日本の初夏を代表する花々です。あやめは花の色ごとに花言葉があり、紫の花は「良い便り」、白い花をつけるあやめの場合は「純粋」「あなたを大切にします」です。贈り物のメッセージにもいいですね。

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日本の伝統文化を彩る「かきつばた」

一方、かきつばた(杜若)。もとは花液を染めものに使ったことから「書き付け花」と呼ばれていたことが名前の由来とされています。古くは万葉集の題材としても知られ、また江戸時代の有名な絵師「尾形光琳」が描いた見事な屏風絵は、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。花言葉は「幸福が来る」「幸せはあなたのもの」というもの。あやめとかきつばた、どちらの花も幸運を運んでくれそうなところも似ています。

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初夏の柑橘系を楽しむ

酸味のかどがとれて
まろやかな甘さに

5月に旬を迎える野菜や果物は多いですが、夏みかんや甘夏、日向夏、デコポンなど、さわやかな風味が初夏にぴったりな柑橘類の旬もこの頃です。夏みかんや甘夏は晩秋から冬にかけて色づきますが、夏みかんは木に成ったまま、甘夏は1月ごろ収穫後に貯蔵庫で寝かせ酸味を抑えて熟成させることで、春から初夏にかけまろやかな甘さが美味しい旬の時期を迎えます。栄養価も高くビタミンCに加え、クエン酸も含まれていて疲労回復にも効果的です。

初夏の味と香り
旬の甘夏ジャム

旬の甘夏を使ってジャムをつくってみませんか。さっぱりした酸味とひかえめな甘さは、パンにヨーグルト、お料理にもおすすめです。

材料(1瓶分 約200g)

  •  甘夏 2 個
  • 三温糖(またはグラニュー糖、砂糖) 80g
  • 水 200ml

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作り方

  1. 甘夏の皮と薄皮を剥き、種を取り除きます。
  2. 鍋に①の甘夏、三温糖を入れて中火にかけ、木べらで実をつぶしながら水分が出るまで混ぜます。
  3. 水を入れて中火で煮込み、とろみが出てきたらできあがり。

百人一首の日

当時の「短歌ベスト100」を選んで

百人一首というとお正月を連想することが多いですが、意外にも5月27日は「百人一首の日」とされています。平安時代末期から鎌倉時代初めにかけて生きた歌人「藤原定家」が親族からの依頼を受け、その当時の優れた歌人100人から1首ずつ短歌を選ぶ「百人一首」を完成したことが自身の日記「明月記」の文暦2年5月27日に記されていたことによるものです。選定した場所が「小倉山荘」であることから「小倉百人一首」とも呼ばれています。

現代にも通じる歌のメッセージ

百人一首かるたがテーマの人気漫画「ちはやふる」の題名は、「ちはやふる神代(かみよ)も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」という在原業平作の短歌の上の句から。現代的に訳せば、“燃える思いが川面を赤く染めあげるほど“といった激しくも切ない恋の歌です。百人一首には恋愛の歌が43首もあり、ほかには美しい風景を愛でるもの、人生観を綴るものと、折々の作者の心情が繊細な言葉で詠まれていて、それは現代(いま)を生きる私たちにも通じるもの。心に響く、お気に入りの一首を見つけてみるのもいいでしょう。

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5月は躍動の季節。緑の若葉が明るい太陽の光を浴びて輝きを増すように、私たちも初夏のさわやかな空気を心と身体にとり入れてみましょう。

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