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夏に増える食中毒を予防

気温・湿度ともに高くなる夏は、食中毒も増える時季です。予防のためには食品をきちんと管理し、調理時にもより注意を払うことが必要となります。食中毒の原因と対策を知って、暑い日々も安全で快適に暮らしましょう。

食中毒とは(原因と症状)

では、基本的な知識をおさえて、対策に努めましょう。
食中毒とは、有害な微生物を含む飲食物を食べた時に起こる健康被害です。
代表的な症状として、腹痛・嘔吐・下痢といった胃腸障害、発熱があります。

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食中毒の種類は、寄生虫によるもの、ノロウイルスを主とするウイルス性、細菌性(感染型と毒性型)と原因により大きく3つに分かれます。

季節を問わず食中毒は発生しますが、特にこれからの時季に注意が必要なのは、細菌性のものです。気温と湿度が高まり、細菌が増殖する条件が揃う6月から9月に発生率が高いと言われています。
細菌性のうち、感染型は食品の中で増加した細菌が体内に侵入することで、腸の中で感染し発症します。毒性型は、細菌が増殖する際に産生した毒素が、食品の摂取とともに体内へ侵入するタイプです。

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★対策に役立つ食材と成分・作用

他にも、抗菌作用や効果のある食材を使用することで、食中毒の発生リスクを抑えることが可能です。

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わさび

辛味成分のアリルイソチアネートに、殺菌と抗菌作用がある
また、解毒酵素を活性化させる作用も強い

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梅干し

制菌作用が強いため、食品の腐敗を防ぐ

酸が唾液の分泌を高めるため、唾液による殺菌・抗菌効果も期待できる

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生姜

辛味成分のジンゲロンやショウガオールに殺菌効果がある

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酢はph値が低く細菌などが生息できない

特に食酢の主成分、酢酸は有機酸の中でも高い抗菌力がある

食中毒対策のおすすめメニュー

酢飯のおにぎり

 

酢飯にすることで食品の劣化を防ぎます。傷みにくいので、夕方の補食にも安心です。また、具に含まれるミネラル類の吸収アップも期待できます。
おまけに、お酢に含まれるクエン酸にはエネルギー源の回復スピードが上がる働きも。おにぎりにするとなぜか食が進み、異なる味付けについ手がのびます。

【具材の例】ひじきおにぎり、ピクルスおにぎり

※ご飯に具材や調味料を混ぜ込んで握るだけ。ピクルスにはお酢が使われているので、刻んでコーンやチーズ等の具材と一緒に白飯に混ぜればOK。

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野菜たっぷり南蛮漬け

 

一口大に切って揚げずに焼いた鮭をたっぷりの野菜と一緒に南蛮漬けにします。だしの効いたお酢と一緒にサラダ感覚で。
生野菜をお弁当に入れたくても、夏はちょっと…という場合でも、このスタイルなら安心&手軽にお試しいただけます。

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食中毒を防ぐには

細菌性の食中毒を防ぐには「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌をやっつける」が3原則です。
(ウイルス性の場合は、調理環境に「持ち込まない」「ひろげない」「つけない」「やっつける」となります。※ウイルスは単体で増殖しないため)
調理の際はもちろん保存時から都度、手指をしっかり洗うことが重要です。

さらに、以下を心がけましょう。

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買い物時に気を付けること

買い物したあとは、すぐに帰宅するようにしましょう。特に、たんぱく質食品は保冷し、長く持ち歩くことはNGです。

 

肉や魚などを買う際は、他の食品に汁などがつかないようにする。
冷蔵、冷凍食品は買い物の最後に購入し、温度変化を避ける。

保存時に気を付けること

肉や魚は冷蔵庫で保存し、汁などで庫内が汚れたら他の食品につかないよう、すぐ拭き切りましょう。

 

帰宅後すぐに買ってきた食品を冷蔵庫に入れる。
冷凍するものは、1回に使う分量に小分けする。解凍時の衛生を保つことができます。
冷蔵室は10度以下にし、詰めすぎない。冷凍室は-15度以下を保つ。

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調理前に気を付けること

食品、特にたんぱく質食品は調理の直前に冷蔵庫から出し、冷凍品は使う分だけレンジや庫内で解凍しましょう。

 

野菜などの食材は流水でしっかりと洗う(カット野菜も同様)。
肉や魚の汁が出ている場合や汁がついた食品は流水で洗う。さらに水気をキッチンペーパーなどで取りましょう。
肉や魚を調理した包丁やまな板を、他の食品でも使用する場合はその前に必ず洗う。包丁やまな板は肉・魚・野菜などで分けて用意すると安全性が増します。
使用後の調理器具は洗った後、熱湯や消毒殺菌効果のある洗剤で殺菌し、乾燥させる。

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調理時に気を付けること

肉や魚などは十分に加熱しましょう。特に、水分の多い鶏肉やハンバーグなど冷凍保存したひき肉は注意が必要です。
中心温度が75度以上、1分以上の加熱が目安となります。

 

使用する食器に汚れが残っていないかを確認する。
でき上がった料理を長時間、室温に放置しない。
保存する場合は、使った皿や鍋から保存容器に移し、粗熱を取ってから冷蔵庫に入れる。

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『負けないカラダをつくる』は、季刊誌「素敵生活」で旬の食材を使った、栄養価が高く体に優しいレシピを提案している石川三知先生によるシリーズです。

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石川三知
Office LAC-U代表 / Body Refining Planner

プロフィール
スポーツ栄養アドバイザー。八王子スポーツ整形外科栄養管理部門スタッフ。中央大学商学部兼任講師。
浦和レッズの栄養サポートを担当するほか、多競技にわたり多くのトップアスリートの栄養サポートを行う。

著書
『身長を伸ばす栄養とレシピ』(学研プラス)
『決して太らない体に「食の法則」1:1:2のレシピ』(マガジンハウス)
『脳を操る食事術』(SB Creative)など多数
ユーキャン『スポーツ栄養プランナー』監修

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