2023/12/12

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自宅で楽しむ!お気に入りの日本ワインを見つけよう

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失敗したくはないけれど、どのワインを選べばよいのか分からない…。このようにワイン選びに悩む方も多いのではないでしょうか。今回は日本ワインのWebメディア「日本ワイン.jp」チーフエディターの磯部美由紀さんに、日々の暮らしに気軽に取り入れられる日本ワインの選び方のポイントを教えていただきました。

「自分はこんなワインが好き」ということを知るために欠かせないとされているのがテイスティングです。視覚と嗅覚から情報をインプットし、ある程度の方向性を導き出して味わいを追求する。ソムリエや醸造家など、プロの方々はたくさんの訓練を積んで独自のテイスティング理論を磨きます。ですが、カジュアルにワインを楽しみたい方にまず覚えてほしいのは、「好き」の方向性を決めること。きっかけはワインボトルの見た目でもよいのではないでしょうか。

ヴィラデストワイナリーのオリジナルラベルは、オーナーの玉村豊男さんが手掛けたもの

現在国内では45都道府県でワインが作られており、動物や風景、それこそ日本語などなど、ラベルのデザインもさまざまです。まずは気になる1本を手に取り、ラベルから情報を得る。ワインの味わいは品種、産地、作り方といった複合的な要因で変わります。自分の直感を信じて購入したワインを飲んでみて、「好み」を知ることから始めてみましょう。飲み比べていくうちに、自分好みのタイプが把握できるようになるはずです。特に日本ワインのラベルへのこだわりは強いので、ぜひチェックしてみると楽しいですよ。

昨今「オーガニック」というワードが定着してきたと感じませんか?これはワインの世界にもいえること。オーガニックワインは生産国ごとに基準が異なるため、一概にこれという定義づけは難しいのですが、基本的には有機栽培されたぶどうを原料に作られています。(※有機栽培=化学的なものではなく、自然由来の肥料や農薬を使って栽培する)

オーガニックワイン=カラダに優しいワインであるという捉え方で間違いはありません。ほかにも、例えば日本ワインのメルシャンが発売したペットボトルのオーガニックワインに代表されるように、リサイクルをふまえた環境に優しいオーガニックワインは世界的にも注目されていて、紙パックのオーガニックワインも増えてきています。味わいは確かに重要ですが、このようにコンセプトを持ってワインを楽しむことも「買い」の動機づけになるはずです。

ワインを自宅で楽しむときに最初に苦戦すること。堂々の第一位は「抜栓」でしょう。コルクが途中で折れたり、そもそもオープナーが家に無かったり…。こんな経験をお持ちの方も多いはず。最近では自動オープナーのように、簡単に抜栓できるアイテムも揃ってきていますが、実際に持っている人はまだまだ少数です。(※実際にはとても便利です)
一方で、ねじ込み式のボトルキャップ、スクリューキャップのワインは身近に溢れています。
「安いワイン=スクリューキャップ」。このイメージはもう古く、ニュージーランドではほとんどのワインにスクリューキャップが採用されていて、日本ワインでも年々増えている傾向です。

歴史あるコルク栓だからこその熟成感や香りなど興味を引くポイントはたくさんありますが、まずはワインを楽しむことが大切です。キャップを閉めて冷蔵庫に入れれば、開栓後も3日程度は品質が持つので、簡単・安全・便利のスクリューキャップ商品は、初心者の方にはおすすめの1本といえるでしょう。また、蛇口を引き出して飲む大容量の箱ワインにも、日本ワインの商品があります。こちらは酸化の進み具合がボトルよりも遅いとされていますし、毎日少しずつ飲みたい方や大勢が集まるパーティーにもピッタリです。

「今日はご馳走を作るから、ワインを用意しよう」。でも、赤、白、スパークリング…お店の棚に並んだワインを前にして、戸惑う方も多いでしょう。レストランとは違い、自宅ではあなたがソムリエです。もちろん、その日の気分で食べたい料理と飲みたいワインを選んで楽しむことが大前提ですが、ワインと相性の良い料理を組み合わせる=ペアリングの考え方において、基本的に覚えておきたい簡単なポイントを2つご紹介します。

食事とワインの色を合わせる

ワインの世界では、「足し算」が重要。例えば、お肉には赤ワインでお魚には白ワインのように、メニューとワインは同じ系統の色ものを重ねます。赤身のお肉なら赤ワインがぴったりで、鳥のささみは色が薄いので白ワインでもよいでしょう。白身魚の天ぷらでは迷わず白ワインを選び、中トロなら軽めの赤ワインをセレクトしてみる。このように色で判断すれば、料理との相性の成功率もぐんと高くなるはずです。

食事とワインの色を合わせる

ワインの世界では、「足し算」が重要。例えば、お肉には赤ワインでお魚には白ワインのように、メニューとワインは同じ系統の色ものを重ねます。赤身のお肉なら赤ワインがぴったりで、鳥のささみは色が薄いので白ワインでもよいでしょう。白身魚の天ぷらでは迷わず白ワインを選び、中トロなら軽めの赤ワインをセレクトしてみる。このように色で判断すれば、料理との相性の成功率もぐんと高くなるはずです。

産地を合わせる

ワインの色が決まったら、次は「産地」で選ぶことをおすすめします。和食なら日本ワイン、ハンバーガーならカルフォルニアワイン、ピザの場合はイタリアワインのようなイメージです。一般的にもメニューと同じ産地のワインは合わせやすいとされています。例えばビールの場合。産地の国々で甘さや苦味が異なると感じる方は多いはずですが、これはワインでも同じこと。日本ワインなら繊細さや奥ゆかしさなど、和食に通じる特色をもっていますから、まずはシンプルに料理とワインの産地を合わせてみてください。

最後になりますが、日本ワインを始め、ワインともっと楽しく付き合うためのコツは、たくさん飲んで味わうことに尽きます。以下は、日本ワインやスパークリングワインと意外な食材との組み合わせをリポートした記事です。ぜひこちらも参考に。気軽に自由にワインを楽しんでください。

磯部美由紀(いそべ・みゆき)

「日本ワイン.jp」チーフエディター

プロフィール

日本ワインの“いま”を知るWebメディア「日本ワイン.jp」チーフエディター。ワインと食のペアリングを探求する職人「ワイン・食・人」として活躍中。J.S.A認定 ワインエキスパート、C.P.A認定 チーズプロフェッショナル

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