2021/04/28

【マンションの資産価値を考える】
既存の駐輪場スペース内で台数増 
自転車の大型化にも対応し、使い勝手もアップ!

(素敵生活2020年4月 81号より)

緑が彩る瀟洒なたたずまいのジェイパーク溝の口フェアクオーレ。2016年に駐車場改修工事を行い、駐車台数は66台から81台へと増加。使い勝手も向上しました。

駐輪場不足が深刻に

従来、33戸に対して駐輪場が66台分だったジェイパーク溝の口フェアクオーレでは、長年、不足を訴える声が上がっていました。共用廊下への駐輪も問題となっていたそうです(※火災予防条例等で、避難経路を妨げるものを廊下に置くことは禁止されています)。
そこで理事会は2015年に居住者アンケートを実施。希望数に対して約10台分の駐輪場が不足していることを確認しました。

チャイルドシートに
電動アシスト

また昨今はチャイルドシートや電動アシストが普及し、自転車の重量増や大型化が進んでいます。既存のスタンダードな2段式ラックでは、駐輪の難しさ、スペースの圧迫などの問題もあり、駐輪場改修の検討が始まりました。

スペースを増やすか、
駐輪機を改修するか

当初は、従来の駐輪場はそのままに、植栽や平置き駐車場を撤去し、追加スペースを設ける案が検討されました。しかし、美観や防犯、工期などの懸念から決定に至らなかったそうです。

そこで採用されたのが、既存駐輪場に最新の「垂直上下・下段スライド式駐輪機」を導入する方法です。下段がスライドすることで台数増を実現、上段の使い勝手も向上することとなりました。

垂直上下・下段スライド式駐輪機

美観を維持し、
既存スペース内で台数増

コストも重要な要素になったと、理事長の池田さんは言います。
「最新式の駐輪機は高額との懸念もありました。しかし検討を進める中で、スペースを増設する方法を採っても、屋根やフェンスの取り付け、さらに既存駐輪機のメンテナンス費など同程度のコストがかかることがわかりました」。
そこで、植栽などの美観を維持しながら、既存スペース内で台数増ができる新型の駐輪機に軍配が上がったのだといいます。

迅速で負担の少ない工事

「工事自体は、気づいたら終わっていた…という感じです(笑)」と池田さん。
駐輪機の改修は1日で済み、利用者は自転車を仮置き場に一時的に移動させるのみで、ほとんど負担はなかったそうです。

ニーズに応じた改修で
暮らしをバリューアップ

マンションの顔であるエントランスの美観を維持しつつ、駐輪場の機能性を高めたジェイパーク溝の口フェアクオーレ。導入から約3年を経て、故障等のトラブルやクレームがないのが嬉しいと池田さんは話します。

駐輪場不足への最適なソリューションは各マンションの個性によって変わりますが、居住者のニーズに合わせた改修を施すことで、より暮らしに根付いたバリューアップが図れるのではないでしょうか。

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