蛍光灯の製造・輸入は2027年末までに廃止されます。「知っておきたいLED化のポイント」を、電気設備工事のプロに聞きました。
※掲載情報は2026年5月時点のものです。
取材協力/株式会社電設サービス
写真提供/株式会社スマートパワーサービス
知っておきたい!
蛍光灯廃止と買い替え需要
2027年に蛍光灯の製造・輸入が終了するため、LEDへの買い替えを検討される方が増えています。すでにLED化への問い合わせや注文が増えており、納期が長引くこともあるといいます。お早めのご相談をおすすめします。
解説①
蛍光灯の2027年問題とは
水銀による健康被害や環境汚染を防ぐ、世界共通のルールです。2027年末までに蛍光灯の製造と輸出入がすべて禁止されます。

解説②
納期遅延が発生しています
交換時期が重なることで、照明製品の納期の見通しが立ちにくい状況が続いています。製品によっては長期間入手できないケースもあり、在庫不足が生じています。
解説③
早めに検討するメリット
今はまだ使えていても、いつ切れるかはわかりません。事前に金額の目安を把握しておけば、焦らずスムーズに交換できます。また、補助金制度が利用できる場合や、今後価格が変動する場合もあるため、早めの確認がおすすめです。
意外と知らない?
交換が必要なのはどの照明?
LED化の判断基準
まずは、ご自宅の照明が「蛍光灯かどうか」を確認しましょう。また、すでにLED照明を使われていても、器具が劣化していれば交換が必要です。
01
蛍光灯をお使いの場合
製造終了後の不点灯に備えて、早めのLED照明器具への交換がおすすめです。
02
LED照明の場合
設置年数を確認し、10年を超えている場合は器具内の部品が経年劣化し、破損・発火などのおそれがあるため、交換をおすすめします。
解説① キッチン
埋め込み型や直付型などがあり、直管型の蛍光灯が使われているケースがあります。

解説② 洗面台・玄関など
間接照明として直管蛍光灯が使われているケースがあります。

玄関・廊下の注意点
人感センサー付き照明器具の場合、照明だけではなく、同時にスイッチの交換が必要な場合もあります。
知っておきたい!
自分で交換できる範囲
LED化を検討する際、どこまでご自身でできるかも気になるポイントです。照明の種類によって、自分で交換できるものと専門家に依頼すべきものがあります。ここでは、その違いと注意点を解説します。
解説① シーリングライト
お使いの照明が蛍光灯タイプで、天井に引掛けシーリングなどの配線器具があれば、照明器具だけを交換することができます。

直管型蛍光ランプ交換時の注意点
既存の蛍光灯照明器具をそのまま利用して直管蛍光ランプを直管LEDランプに交換する場合は、照明器具との組合せを間違えると発煙や火災の原因となる可能性がありますので、器具ごとの交換をおすすめします。
出典)一般社団法人日本照明工業会

解説② 電球型
基本的にご自身でLED電球に交換可能です。設置から10年経過している場合は器具ごと交換の検討をおすすめします。

浴室照明の注意点
LEDは水に弱いため、浴室などの湿気の多い場所では防水規格をクリアした器具が必要です。現在は後継機種がないため交換が困難になっているものもあるため、電気設備の専門家に相談することをおすすめします。

知っておきたい!
工事の目安とLEDの安心
需要の増加により、工事完了まで最短でも4カ月程度かかる状況です。今後は社会情勢により、さらに期間が延びる場合も想定されます。費用は場所により異なりますが、長寿命で省エネなLEDは、長期的な暮らしの質向上につながります。

解説①
工事の流れと費用の目安
各住戸の設置状況確認のため、事前に訪問調査を行います。費用の目安はメーカーや明るさにより異なりますが、キッチン直付型天井灯が約2.5万円〜、洗面台・玄関の間接照明が約2万円〜です。工事当日の作業時間は30分〜1時間ほどです。

解説②
LED化のメリット
LED照明の主なメリットは省エネと長寿命です。ダウンライトの場合、電球型(ランプ交換型)でも器具が固定されている一体型でも寿命は同じで、一体型の方が長持ちする場合もあります。電気代の削減効果は個人の使用状況によりますが、長期的には光熱費の節約につながるといえるでしょう。
〈LEDの寿命〉約4万〜5万時間

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知っておきたい!
蛍光ランプの製造・輸出入禁止のQ&A
協力/日本照明工業会
一般社団法人日本照明工業会(以下、日本照明工業会)では、蛍光ランプ製造終了についての認知度調査を半年ごとに実施しています。あわせて照明器具の(耐用年限)寿命についての認知度も調査しています。2026年2月の調査では以下の結果となりました。

蛍光ランプの製造・輸出入禁止については、日本照明工業会のホームページに「よくある質問と対応」がまとめられています。そのなかから今回掲載した内容に加えて、知っておきたいものをいくつかご紹介します。
Q
使用している照明器具が蛍光ランプなのかを判別するにはどうしたら良いでしょうか?
A
照明器具のカバーを外してランプを確認してください。白いチューブ状のガラス管であれば蛍光ランプの可能性が高いです。ランプに印字されている品番が「F」で始まるものであれば蛍光ランプです。(一部海外製などで異なる場合もあります)

出典)「製品安全情報メールマガジン Vol.463」NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)製品安全センター発行
Q
白熱電球の器具は電球形蛍光ランプからLED電球に交換しても大丈夫だけど、蛍光灯器具はまるごと交換を進める理由はなんですか?
A
電球形蛍光ランプやLED電球は、ランプを点灯させるための電源回路がランプ本体に含まれています。一方、蛍光灯器具は安定器と呼ばれる電源回路が器具本体側にあります。そのため、ランプだけ交換すると電源部分は継続して長期間使用されることになり、劣化による故障や事故を起こすリスクがあるため、器具ごと交換をお勧めしています。

Q
LED照明に交換した場合の電気代の目安などはわかりますか?
A
お部屋についている照明器具を選ぶと、電気代の目安がわかるシミュレーションをご用意していますのでお試しください。
「わが家まるごとLED化シミュレーション」
このほかにも、日本照明工業会のホームページにはたくさんの情報が掲載されています。ぜひお部屋のLED化の参考にしてみてください。
(動画)「家に蛍光灯がまだある方は、2028年1月1日以降製造禁止に備えてご準備を!」
お部屋別、LED照明お取り替えガイド