もしものときに備えて、プロが教える「護身術」を身につけてみませんか?
今回は相手の虚を突く動きを紹介します。とっさの対応ができるよう、普段から具体的なイメージを思い描いておき、危険から身を守りましょう。
事前に危険を察知して、回避するための心構えを鍛えましょう。例えば移動中に、スマホや音楽に集中しすぎてはいませんか。気を抜きすぎて知らぬ間に背後を取られてしまうことは、決して起こらないとはいえません。意識せずに危険にさらされたときには、普通なら恐怖で立ちすくんでしまうはずです。
前から来る相手にはなんとか対処できても、後ろから急に抱きつかれた場合には、何らかの実力行使に出ないと逃げ出すことは困難です。そこで覚えてほしいのは、“相手の虚を突く”こと。
下のLesson1、STEP2は油断した相手の心理を突いた想定外の動作で、捕まえられた両腕を外す役割も兼ねています。このように、相手の意表をつく回避術も知っておきましょう。
後ろから近づいてきた相手に、
突然抱きつかれました。
両ひじを一気にグッと水平に広げて、
勢いよく前に出ながら抜け出します。
踏み出した左足を軸に反転しながら、
攻撃の体勢に。
相手のみぞおちに右ひじを入れ、
いち早く離れます。
身体の動かし方を確認しよう
おさらい
STEP2での
両ひじを張リ出す動作(正面)
時間にするとコンマ数秒。
肩を上げるのではなく、肘を水平に開いて相手のロックを
緩め、足の力も使い両手をほどいて離れます。
前から歩いてきた相手に、
急に腕を掴まれました。
掴まれた腕と同じ側の足で、
相手に向かって大きく踏み込み、
相手の体勢を崩します。
このとき、手はパーの形に勢いよく開きます。
踏み出した足に体重を乗せて、
自分の身体を伸び上げるようにして肘を高く
上げて手を引き上げます。
身体の動かし方を確認しよう
おさらい
掴まれたら手はグーからパーに
手を大きくパーに開くときは、親指が上に(手のひらが真横
に)くるように。親指の付け根が相手の親指の根元(親指を
動かす筋肉)を圧迫し、拘束がゆるみます。
今回の教訓
圧倒的に不利な状況を覆すためには、相手の虚を突くことが効果的。
意表を突く動作を効果的に行えるように、一瞬の判断力を養いましょう。
普段から、
自分の周囲に対しても注意を払うことが大切
南今回は10段階のレベルで3から4程度と、少し難易度の高い2つの離脱法を紹介しました。まずは、ひとつ目の「急に後ろから抱きつかれたとき」。実際は立ちすくんでしまう人が多いと思いますが、そんな状態からでも肘を張ってリカバリができるんです。
笹井肘を張ったことで、一瞬ですが歯向かっているようなイメージを相手に与えられますね。何度か練習したら、振り返りながらもすぐに相手のみぞおちに狙いを定められるようになりました。
南めったにしない動作で、油断している相手を驚かせるという利点があります。今回は反撃までの流れを紹介しましたが、あまり無理はせず、危険から逃げ出しましょう。
次は「急に腕を掴まれたとき」。手を掴まれたら互いに引き合ってしまうと思いますが、それでは力の強い人にはかないません。あえて前に出て相手の体勢を崩し、足の力を使いながら手を引いて逃げれば安全です。
笹井私も初めてチャレンジしてみましたが、特には難しく感じませんでした。押し出した手を素早く引き戻すのがポイントですね。このあと自宅でイメージトレーニングをやってみたいと思いますが、さっきよりもうまくできる自信があります。
南前回の体さばきは護身術の基本でしたが、レベルが上がると実戦寄りになり、危険を受けた側も何か実力行使を伴う必要が出てきます。
笹井実は、私も読者のみなさんと同じように、護身術のことは入社後に初めて知った程度でした。先日、実戦指導のセミナーがあったのですが、それまでは自分を守るための考え方というイメージしかもっていなかったんですね。ただ、セミナーで色々と教えてもらい、力の差がある相手から、何もせずに逃げ出すことは難しいと実感して……いざとなったら戦うことも辞さないかなと、少し考え方が変わりました。
南前回もお話しましたが、まずは危険を察知してそれを回避していくことがトラブルを避ける良い方法で、お互いにあまり怪我をせずに危険な場を逃れられるのであれば、それが一番です。ただ、今回のように必要最低限の打撃を学ぶことが必要になる場合もあります。背後を取られることは少ないようにも思えますが、電車内でスマホや音楽に夢中になっているときなどに、実は気が抜けているような人を多く見かけます。
普段から自分の周囲に対して注意を払うことも怠らないようにしましょう。これが大事なポイントですね。
普段から、自分の周囲に対しても
注意を払うことが大切です
南今回は10段階のレベルで3から4程度と、少し難易度の高い2つの離脱法を紹介しました。まずは、ひとつ目の「急に後ろから抱きつかれたとき」。実際は立ちすくんでしまう人が多いと思いますが、そんな状態からでも肘を張ってリカバリができるんです。
笹井肘を張ったことで、一瞬ですが歯向かっているようなイメージを相手に与えられますね。何度か練習したら、振り返りながらもすぐに相手のみぞおちに狙いを定められるようになりました。
南めったにしない動作で、油断している相手を驚かせるという利点があります。今回は反撃までの流れを紹介しましたが、あまり無理はせず、危険から逃げ出しましょう。
次は「急に腕を掴まれたとき」。手を掴まれたら互いに引き合ってしまうと思いますが、それでは力の強い人にはかないません。あえて前に出て相手の体勢を崩し、足の力を使いながら手を引いて逃げれば安全です。
笹井私も初めてチャレンジしてみましたが、特には難しく感じませんでした。押し出した手を素早く引き戻すのがポイントですね。このあと自宅でイメージトレーニングをやってみたいと思いますが、さっきよりもうまくできる自信があります。
南前回の体さばきは護身術の基本でしたが、レベルが上がると実戦寄りになり、危険を受けた側も何か実力行使を伴う必要が出てきます。
笹井実は、私も読者のみなさんと同じように、護身術のことは入社後に初めて知った程度でした。先日、実戦指導のセミナーがあったのですが、それまでは自分を守るための考え方というイメージしかもっていなかったんですね。ただ、セミナーで色々と教えてもらい、力の差がある相手から、何もせずに逃げ出すことは難しいと実感して……いざとなったら戦うことも辞さないかなと、少し考え方が変わりました。
南前回もお話しましたが、まずは危険を察知してそれを回避していくことがトラブルを避ける良い方法で、お互いにあまり怪我をせずに危険な場を逃れられるのであれば、それが一番です。ただ、今回のように必要最低限の打撃を学ぶことが必要になる場合もあります。背後を取られることは少ないようにも思えますが、電車内でスマホや音楽に夢中になっているときなどに、実は気が抜けているような人を多く見かけます。
普段から自分の周囲に対して注意を払うことも怠らないようにしましょう。これが大事なポイントですね。