暮らしに欠かせないエアコンですが、昨今話題になるのが「エアコンの2027年問題」。「2027年になると使えなくなるの?」「買い替えるならどのタイミング?」などの気になるポイントを、家電量販店にお聞きしました。
※掲載情報は2026年5月時点/掲載写真はイメージです。
※エアコンは適用畳数や使用状況によって、販売店の推奨内容が異なる場合があります。
「2027年問題」という言葉だけが独り歩きして、なんとなく不安を感じていらっしゃる方は多いですね。
そう答えるのはヨドバシカメラの山本さん。この背景にあるのは、国によるエアコンの省エネ基準の見直しです。新たに販売される機種の基準値が引き上げられる見通しで、買い替え時期や価格を気にする声は増えており、エアコンの売り場でも問い合わせが増えてきているといいます。
何が変わり、何が変わらないのか、正しい情報を確認しながら、賢い選び方のポイントも見ていきましょう。
<監修>

やまもと・しんじ
山本晋嗣さん
株式会社ヨドバシカメラ
新宿西口本店・マネージャー


旧基準と新基準の違い
| 項目 | 旧基準 | 新基準(2027年度〜) |
|---|---|---|
| 対象機種 | 家庭用壁掛形エアコン | 同左 (壁掛形以外は2029年度〜) |
| 基準値 | 家庭用壁掛形エアコン | 最大約35%引き上げ (機種により異なる) |
| 出荷できる機種 | 現行基準を満たす機種 | より高い省エネ基準を 満たす機種 |
| 今使っている エアコン |
使用可能 | |
| 修理・サポート | 受けられる | |
| 部品保有義務 | 製造終了後10年 | |


「6畳・8畳用などの小型モデルは、現時点で省エネ基準を満たしていない機種が少なくありません。基準クリアには部品のグレードアップが必要になるため、2027年度以降は価格が上がる可能性が高いと見ています。
一方、たとえば14畳の省エネモデルについては、現行機種の多くがすでに基準をクリアしており、今後も時期による大きな価格差は生じにくいとみられます。
ですから、小型モデルをご検討中であれば、早めの購入をおすすめします。14畳用のエアコンについては、省エネ性能の高い現行機種をお選び頂ければ、時期を問わず大きな差はないと思われます」


エアコンの選び方のコツ、メンテンナンスをもっと知りたい
1 省エネモデルがおすすめ
マンションのお部屋には、特に省エネ性能が高いモデルがおすすめです。マンションは気密性が高く、冷暖房が効きやすい構造です。省エネ性能の高いエアコンは設定温度に近づくと自動で運転を弱める制御が細かく、気密性の高い住まいほどその効果が大きく出ます。電気代の削減メリットを実感しやすいため、初期費用が高くても省エネモデルを選ぶ価値があります。
2 お掃除機能は本当に必要?
フィルターの自動清掃機能は、ブラシでホコリを掻き取り内部のダストボックスにためる仕組みで、2週間に1回程度が目安とされるフィルター掃除の手間を軽減してくれます。ただし「カビが生えなくなる」わけではなく、あくまで目詰まりを防ぐ補助機能なので、半年に1回程度は掃除機などを使ったお手入れを行うようにしましょう。
フィルターのお手入れのついでに、ダストボックスにたまったホコリも捨てましょう。
上手なお手入れ方法のやり方については、こちらから
3 ポコポコという音がする
エアコン運転中に「ポコポコ」と木魚のような音がする場合があります。これは機械の故障ではなく室内外の気圧差が原因です。応急処置は窓を少し開けるか、換気扇を一時止めること。根本的な解決には「エアカットバルブ」(1000 円前後) をドレンホースの先端に取り付ける方法が効果的です。こちらは販売店で相談・購入できます。
4 シーズン前の試運転のやり方は?
エアコンは、夏も冬も使い始める前に試運転をしておくと安心です。冷房なら最低温度にして30分ほど動かし、冷たい風が出るか、異音や異臭がないか、途中で止まらないかを確認しましょう。においや内部の汚れが気になるときは、窓を開けて少し長めに運転するのも有効です。暖房も、秋の終わりに一度動かし、しっかり温風が出るかを確かめておくと、寒くなってから慌てずに済みます。
5 日々の手入れが、快適さを保つポイント
エアコンは試運転だけでなく、ふだんのメンテナンスも大切です。フィルター掃除は、使用中であれば2週間に1回が目安。ホコリがたまると風量が落ち、効きが悪くなることもあります。フィルターはまず掃除機で表面のホコリをやさしく吸い取り、汚れが気になるときは水洗いを。強くこすらず、柔らかい布などでやさしく手入れし、洗ったあとは陰干しでしっかり乾かしてから戻しましょう。においや汚れが強いときは、無理をせず専門業者に相談すると安心です。
フィルターの汚れも定期的にチェックしましょう。
「シンプルにいうと、2027年度以降に国の省エネ基準の数値が引き上げられるので、省エネ性能の低いエアコンはメーカーが出荷しにくくなっていく、ということです。
2027年問題のニュースを受けて、『今使っているエアコンが使えなくなるの』とか、『修理してもらえなくなるんじゃないか』と心配される方が多いのですが、その点はご安心ください。
メーカーは製造終了後も一定期間は部品を持っていないといけないので、サポートはきちんと続きます。2027年問題は、あくまで『より省エネな機種を出荷するように』という国の基準の切り替えなんです」