『すてき生活』読者のアンケートでお寄せいただいた「季節ごとの住まいや暮らしのお悩み」から、冬時期のお悩みでもっとも多かった「結露」対策のアドバイスを専門家に聞きました。
監修)長谷工コーポレーション 技術研究所/株式会社LIXIL
結露(けつろ)とは、空気中の水蒸気が冷たい物質の表面に触れて、液体の水に変わる現象のことをいいます。これは、空気が冷えると、空気中に含むことができる水蒸気の量が減少して飽和状態に達し、余分な水蒸気が水滴として現れるためです。
冷たい飲み物を入れたグラスの表面に水滴がつくイメージをしていただけると、分かりやすいですね。
一般的に、マンションの室内で結露しやすい場所には、❶窓・玄関ドア/❷浴室/❸クローゼット・押し入れの3箇所が挙げられます。それぞれの原因と対策をまとめました。
1 窓・玄関ドア
2 浴室
3 クローゼット・押し入れ
結露対策には換気が重要です。設備を有効活用して適切に換気を行いましょう。
マンションの正しい換気方法には、「❶窓を開ける/❷換気扇を運転する」ということに加え、「❸24時間換気システムの利用」が挙げられます。
2003年7月以降に建設されたマンションへの設置が義務付けられているこの設備では、浴室やトイレ、洗面室などの吸込口から部屋の空気が屋外へ排気されると同時に、給気口から新鮮な空気が屋内へ入るように設計されています。
24時間換気システムで常時換気を行うと、約1時間で室内の半分ほどの空気を入れ替えることができます。
これらの換気方法を併用して、上手な換気を心がけましょう。
給気口の掃除は
2〜3カ月に1度を目安に。
きれいな空気を循環させるためには、給気口のフィルターが目詰まりしないよう、2〜3カ月に1度、洗いましょう。半年〜1年に1度はフィルターの交換をおすすめします。
※一例です。給気口にフィルターが設置されていない場合もあります。
※一例です。給気口にフィルターが設置されていない場合もあります。
内窓の設置イメージ/LIXIL内窓インプラス for Renovation ライトオーク色
冬の暖房時に換気や屋根など、住宅への熱が出入りする場所のなかで半分以上の58%(※)を占めるのが、おもに窓を中心とした開口部とされています。
内窓を設置すると、既存の窓との間に新しい空気層ができ、これが断熱材の役割を果たします。室外と室内を内窓で隔てることで、外の温度が低くても室内側のガラスの表面温度は下がらなくなり、結露の発生を防ぐことができます。 ※参考:(一社)日本建材・住宅設備産業協会 省エネルギー建材普及促進センター
内窓を付けた室内と付けていない室内の
温度変化をシミュレーション!
【実験動画】インプラス|シミュレーション
【LDK編】
このほかにも、内窓を設置することで期待できる効果には、以下のものがあります。
3LDKの一般住宅をモデルに、年間の冷暖房費を内窓のありなしで比較したシミュレーションでは、約34%の削減につながり、家計にもやさしい結果となったという報告もあります。
熱と同様に、窓からは多くの音が出入りしています。一般的に、音は10デシベル下がると、約半分に感じられるといわれています。内窓の空気層は窓の遮音性を高め、室外の騒音や室内の音漏れを防ぐため、静かな住環境づくりにも効果を発揮します。
内窓のタイプもさまざまに販売されています。なかでも高遮熱仕様の複層ガラスを使ったモデルでは、強い日差しや紫外線をカットし、インテリアを保護することが期待できます。
※窓まわりの形状により設置できない場合もあります。
LIXILの壁材、エコカラットプラスは、素材の微細な孔(あな)が自然に湿気を吸ったり吐いたりすることで室内湿度を安定させ、結露や乾燥を軽減することができます。その吸放湿量は珪藻土の5〜6倍、調湿壁紙の25%以上。優れた調湿性を誇ります。
また、生活のなかで不快に感じるにおいの原因となる成分も吸着し、悪臭をやわらげ短時間ですっきり脱臭することが期待できます。ほかにも空気中に漂う有害物質を低減し、安心な空気環境を整えることができます。
簡単にキレイが続く、水拭き掃除ができるのも大きなポイント。水はねが気になる水回りにも最適です。また、単色や絵柄、タイル調など壁材のバリエーションも豊富なので、インテリアのテイストに合わせたスタイリッシュな空間づくりにも役立ちます。
内窓、エコカラットの取り付けは
すてきテラスで
ご相談・お申込みいただけます。