普段は目に触れることのない排水設備。各住戸等から出る排水を公共下水や浄化槽に流すための、生活に欠かせない設備です。
マンションの排水は3種類あり、それぞれの系統の配管から流れます。
➀雑排水→雑排水管・・・洗面、浴室、洗濯機、キッチンなどからの排水を流す。
②汚水→汚水管・・・トイレの便器からの排水(汚水)を流す。
③雨水→雨水管・・・屋上やバルコニーからの雨水を流す。
それ以外に排水をスムーズに流すための通気管があります。
※雑排水管と汚水管を兼用している場合もあります。
排水管内部は、定期的な清掃で詰まりを抑制していても、経年に伴う腐食等で漏水が発生することがあります。排水管の漏水は、気付くのが遅れ、大きな被害になりやすく、復旧に時間がかかります。
!注意 使用状況により、早期に改修する必要が発生する場合があります。
改修工法は更新(取替)と更生(ライニング)の2つ。どちらを選定するかは、メンテナンスを含め、十分に検討する必要があります。
更生(ライニング)工事・・・既存配管内部を特殊樹脂でコーティングして延命。
★更新工事に比べ工期は短くて済みますが、耐用年数は更新工事より短くなります。
更新(取替)工事・・・既存配管を撤去して新しい配管を設置。
★工期は更生工事に比べかかりますが、耐用年数は長くなります。
マンションでは年に1度あるいは2度、雑排水管清掃が義務付けられています。
※雑排水管清掃の頻度はマンションによって異なります。
雑排水管には、食べ物のカス、油脂分、毛髪、糸くずなど様々なものが流されます。汚れやごみが排水管内に徐々に蓄積されると、排水不良や悪臭を発生させる原因となります。
これらのトラブルを防ぐには、定期的な雑排水管の清掃が必要となります。
共用たて管および横引き管、ならびにキッチン、浴室、洗面台、洗濯パン等の専有部の雑排水管を清掃します。
※構造上、清掃できない場合があります。
雑排水管清掃未実施などによる“つまり”で洗濯パンの排水口から雑排水が逆流!
気付かずにそのままにしておくと、下の階へ漏水する恐れがあります。
雑排水管清掃について
雑排水管清掃は居住者様の在宅のもと、室内から清掃作業を行う必要があるため、皆さまのご協力が必要です。未清掃が続くと排水管が詰まり、排水トラブルの原因となります。また、ドラム式大型洗濯機等で排水口がふさがっていると、清掃ができないことがあります。その際は、洗濯機のかさ上げ台の設置をお願いしております。ご理解の上、ご協力をお願いします。
※清掃後の排水に関する詰まりや漏水等の不具合に対し、1年間の保証があります。(ただし、原因が居住者様に起因する場合は除きます。)
この他、排水管の状態を良好に保つために、日常の使用についてのお願いがあります。
マンション設備はお住まいの皆さまの大切な共有財産です。排水管のメンテナンスや改修について理解を深めましょう。定期的に実施される雑排水管清掃には是非ご協力ください。
漏水マニュアル(準備中)