気密性の高いマンションには欠かせない換気設備。その中には室内の空気を排出する換気ダクトと防火ダンパーを含めた換気設備があります。特に防火ダンパーは火災から住戸やマンションを守る大切な設備です。今回、換気ダクト清掃と、ダクト内の防火ダンパー等の交換を全戸一括施工された当マンションの取り組みについて塚田さんと山中さんのお2人にうかがいました。
ご検討のきっかけは、現理事長(当時役員)の塚田さんがご自宅でのお掃除中にダクト内のホコリに気づかれ、当社コールセンターを通じ個別清掃をご依頼いただいたこと。施工後に換気扇の稼働音がこもった音からクリアな響きに変わり、空気の吸い込みもよくなったことから、清掃の効果を実感されたと言います。
『換気設備』について
排気口(ガラリ)・チャッキダンパー・防火ダンパーがあり、換気ダクトの排気口近くに設置されています。(設置位置はマンションにより異なります。)
防火ダンパーは経年劣化やサビ、汚れの蓄積などによって火災時に正常に機能しない場合も起こりえます。
『換気ダクト』について
キッチンや浴室・トイレ等の換気扇と、共用廊下やバルコニーなどの排気口とをつなぐ排気用のダクト。
長期間の使用により蓄積する油やホコリをそのままにしていると換気力が低下するだけでなく、外壁の排気口まわりも汚れ、美観を損ねます。
清掃の効果を実感された塚田さんは、同じ建物内であれば、他の住戸でもダクトが同じ状況になっているのではないかと考えられました。そこで理事会へ全体での清掃をご提案。塚田さんの実体験から来るご感想から、役員の皆さまもスムーズに清掃の必要性をイメージでき、実現に向け始動されたそうです。
施工前には換気ダクトとダクト内の防火ダンパーの事前調査を実施され、防火ダンパーの劣化を確認。居住者全員の住みやすさ向上と安全のため、換気ダクト清掃と防火ダンパー交換工事の同時施工を決定されました。
施工決定時の理事長で現副理事長の山中さんは、換気ダクトという、認知度が低く見えない箇所だからこそ、居住者の皆さまに正しい情報とメンテナンスの必要性をしっかり伝えることが重要と考えられました。換気ダクトや防火ダンパーの構造、清掃や交換の必要性について施工会社の協力のもと、わかりやすい資料を準備することで、スムーズな合意形成へと進まれたそうです。
換気ダクト清掃や防火ダンパー交換は、マンション全体の一括施工とすることで、個別施行とくらべコストを大幅に削減することができます。また数名のスタッフの手で同時に施工することができるので、各戸あたりの作業時間も約40分と短時間に。
メゾンエクレーレ松戸六高台フィリアでも、全戸一括施工を選ばれることで、費用や各家庭の所要時間の負担を抑えながら効率的に施工が進められました。
防災訓練や法定点検はもちろん、今回の防火ダンパー交換など安全と防災意識向上のための取り組みを重視されるお2人。マンションのこと、地域のことを、居住者一人ひとりが興味を持って知っていくことで、より良い環境が作られると考えられているそうです。皆の資産であるマンションを皆の意志で守り、魅力を向上していく。そんな好循環の感じられるインタビューとなりました。
ご自宅での施工を受けてのご感想
(山中さん)
「部屋が汚れないよう周囲をていねいに養生してくれたので安心できました。また清掃前後のダクト内部を写真で見せてもらい、キレイになったことをより実感できました。」
メゾンエクレーレ松戸六高台フィリア
所在地:千葉県松戸市
竣工:1997年
管理:長谷工コミュニティ
スタイリッシュなたたずまいが魅力的なメゾンエクレーレ松戸六高台フィリア。学校や公園にもほど近く、豊かな環境に恵まれた人気のマンションです。
2022.1.30 取材