(起き上がり小法師のように揺れるモデル)
※音感センサーや起き上がり小法師は、鈴木茂兵衛商店のオリジナルです。
堅牢な伝統工法の提燈から、インテリアに映えるモダンな提燈まで、魅力たっぷりの水府提燈をご紹介いたします。
和紙と竹の風合い美しい日本伝統の「提燈」。その技と美を受け継ぐ新しい提燈たちが登場しています。インテリアに馴染む洒脱なデザインはもちろん、安心のLED光源や、拍手で点灯できる音感センサーなど先進技術も様々に。子育て世代や高齢者にも安心な照明器具として進化を続けています。
置く、吊るす、持ち運ぶ…。暮らしを光の息吹で彩るモダンな提燈。ベッドサイドやリビングの間接照明として洋風のインテリアにもしっくりと馴染みます。
提燈ならではの「たためる」機能を活かして。自在に伸縮するユニークな構造と、和紙を透かす光が空間を和やかに彩ります。
アウトドアに持ち出せるコードレスタイプや、光の意匠を壁や床に照射できるモデル…。多彩な光の演出による水府提燈の新しい魅力を、写真ギャラリーでお楽しみください。
古くから提燈の一大産地として知られる水戸。その別称が「水府」です。昔ながらの水府提燈は、堅牢な構造や、水戸藩が奨励して作らせた丈夫な「西ノ内(にしのうち)和紙」の使用が特徴。現在は伝統の技を受け継ぎつつ、その枠だけに縛られない新しいスタイルの提燈も登場しています。
伝統製法の水府提燈は、他の地域の提燈と一味違う丈夫な構造が特徴です。その独特な工法や、手しごとを支える道具たちは、今も水戸市内のいくつかの工房によって守られています。
一般的な提燈が竹ひごを螺旋状に巻き上げて作られるのに対し、伝統製法の水府提燈は、竹ひご1本1本を輪にしてそれに糸を絡めていく製法で作られます。
重なる部分の段差をなくす為、竹ひごの片方の先端を薄く削る。
削った部分に和紙を巻き、1本ずつ輪を作る。
数本をまとめて「しごく」ようにして均一な丸みをつける。
型を組む。※型は、提燈の形・長さ・直径などで異なる。
型に丸めた竹ひごを、型の目に合わせて1本ずつかける。
型にかけた竹ひごに、糸を1本ずつ巻き付けて固定。
型に合わせて和紙をおき、手でなでるようにして貼る。
一コマずつ糊刷毛で丁寧に糊をつける。
糸からはみ出した余分な紙を、カミソリで切り落とす。
糊が乾いたら、提燈の口の大きいほうから型を抜く。
型から外した提燈を竹ひごの間に筋を入れ、折りたたむ。
すべて手作業で作られる伝統工法の提燈。見事なカーブを生む型の設計、のりしろを最小限に留める和紙の貼り方など、受け継ぐ技術を支える道具の数々。
水戸市内のいくつかの提燈店に加え、水戸駅北口の「お休み処」でも本物の水府提燈を眺めることができます。今回取材にご協力いただいたのは「鈴木茂兵衛商店」。伝統製法の提燈や、アートを感じるモダンな提燈を店頭やインターネットで販売されています。
鈴木茂兵衛商店(すずきもへいしょうてん)は、1865年の創業以来提燈をつくり続け、第七代目代表取締役社長の鈴木隆太郎さんを中心に、時代が変化する中で先人たちが伝えてくれた水府提燈の技と魅力を守り、次世代へと伝えることを使命に取り組んでいます。