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日本の美しい
ものづくり
「倉敷の帆布」

特集

伝統の技と
新しい感性で
暮らしを照らす

愉しむ

インテリアに取り入れて、帆布のエイジングを楽しむ

帆布の用途は広く、バッグや靴などファッションアイテムをはじめ、アウトドアグッズ、キッチン小物など、さまざまな楽しみ方が発信されています。バッグ類のハンドルやベルトを交換てエイジングの過程を楽しみながら、10年20年と大切に使う方も多いそうです。

また丈夫で自然な風合いの帆布は、インテリアにも取り入れやすい素材です。木や革、アイアンなど質感の異なる素材と組み合わせるとよりスタイリッシュに。水にも強く、テーブルセンターやキッチン小物の収納など、食卓まわりのアクセントとしてもおすすめです。

帆布のセンタークロスで秋の食卓にぬくもりを。密に織られた木綿の質感が、器やお料理を自然に引き立ててくれます。馴染みのよいベージュ系は朝食にも夕食にも大活躍。

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帆布の持つ素朴でやさしい表情は、リビングスペースを明るく彩ります。お気に入りの一枚をタペストリーのように飾ったり、クッションや小物入れに取り入れてナチュラルな雰囲気を演出したり。自然素材の綿製品だからこそ、子供部屋にも安心です。

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伝える

古くからの「繊維のまち」で育まれた 丈夫な倉敷の帆布

倉敷は、糸づくりから織物、染色、縫製など繊維産業のあらゆる技術を受け継ぐ「繊維のまち」。
江戸時代、児島地区の干拓地で綿がさかんに作られ、綿織物が一大産業として発展しました。時代とともに西洋の紡績や製織技術も取り入られ、学生服など新しい産業が創出されて行きました。その代表的な産物の1つが帆布です。
丈夫で通気性がよく軍用品や工業用品として重用された帆布ですが、合成繊維の台頭とともに需要は減少。その中でも倉敷の帆布は新しい価値をつぎつぎと生み出し、現在はファッションやインテリアなどさまざまなシーンで愛されています。

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手しごと

熟練の技術が支える一級帆布

倉敷産の帆布はふわりと温もりのある風合いが魅力です。それを支えるのは熟練の技術。しなやかで強い糸を作る糸撚りや、微妙な糸の張り具合を求められる経糸の調整など、さまざまな工程を職人の経験と感覚が支えています。
また1960年代の「シャトル織機」が現役なのも特徴。ヴィンテージマシンならではのゆるやかなスピードがしなやかな質感や「セルヴィッジ」と呼ばれる美しい布端を織り出します。

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倉敷の帆布ができるまで

1. 合糸(ごうし)

2〜8本の原糸を1本の糸に。合わせる糸の本数で織り上げる帆布の厚さが決まります。糸の終端を次の糸につなぐのは手作業。「割りつぎ」と呼ばれる熟練の技術です。

2. 撚糸(ねんし)

合糸した糸に「撚り」をかけます。束ねられた繊維は強度を増し、毛羽立ちにくくなります。

3. 整経(せいけい)

織り機用に経糸(タテ糸)を整えます。200〜300本ずつ計6〜10回に分けドラムに巻き取り、さらに「ビーム」と呼ばれる巨大なロールに巻き直します。

4. 経通し(へとおし)

ビームに巻いた経糸を「リード」「ヘルド」「ドロッパー」と呼ばれる織機のパーツに1本1本手作業で通します。

5. 製織(せいしょく)

織機にビームを載せ、緯糸(ヨコ糸)をセットし平織りします。1台の織機で織り上げられるのは1日8時間で50〜70mほど。倉敷では美しいセルヴィッジ(耳)や 豊かな風合いを実現する「シャトル織機」というヴィンテージマシンが大切に使い継がれています。

6. 流し検反(ながしけんたん)

織り上がった帆布を50mごとにカットし、「検反機」にかけて細かなキズや汚れなどをチェックします。

7. 畳み(たたみ)

帆布を1mごとに重ねて畳み、さらに2つ折りにして積み上げます。積み上がった帆布が豆腐と似ていることから「トウフタタミ」とも呼ばます。

8. 仕上げ(しあげ)

流し検反で確認されたキズなどを熟練の職人が再確認し、連れ込みの解消や、穴を縫うなどの補修をします。最後にハケで糸くずなどを払い落として完成。

出会う

倉敷の帆布を見る・作る・買う

今回、取材にご協力いただいたのは、130年以上にわたり伝統と技術を受け継ぐ倉敷帆布株式会社。大正時代の古い蔵が再生された「倉敷帆布本店」では、バックやインテリアアイテムなどの製品や、豊富な帆布生地に出会うことができます。

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<取材協力>

倉敷帆布株式会社
TEL. 086-485-2112

〒710-0146 岡山県倉敷市曽原414-2

工場見学(予約制)

秋号のプレゼント応募はこちらから(ご応募は管理マンションにお住まいの方に限らせていただきます)

締め切り:2021年11月30日まで

 

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