ふだんは来訪者をお知らせし、オートロック解錠などに使用されるインターホン。実は、火災時にいち早く異常を知らせる自動火災報知設備としての役割を持つ重要な設備です。さらなるセキュリティの強化、生活をより快適にする機能が充実した最新のインターホン設備についてご紹介します。
災発生時に通報したり、管理事務室や警備会社へ警報を送る機能を持つインターホンは、マンション共用の消防設備。更新は各世帯ではなく、マンション全体で行います。
※消防設備と連動しないインターホンの場合もあります。
インターホン設備の最も重要な役割は居住者の安全を守ること。消防設備と連動し火災発生時に通報したり、全住戸に放送を流したりと、緊急時にも欠かせない設備です。
火災が発生した住戸の熱感知器が異常を感知し、一定時間経過後、出火階と直上階の住戸にインターホンで火災を知らせます。同時に管理室やアウル24センター[*](あるいは警備会社)へ異常が自動通報されます。
[*]アウル24センター 24時間365日ネットワークを利用してリアルタイムで監視し、休日夜間も緊急出動対応する総合監視センター。
管理室等からインターホンを通して全住戸に音声で呼びかけます。迅速に非常事態の発生を知らせたり、避難を促すことができます。
火災による周辺温度の上昇を熱感知器が感知すると、インターホンが警報で知らせます。
◎熱感知器
◎熱感知器が作動した場合の隣住戸との連動
◎熱感知器とインターホンの連動
※お知らせ方法が異なるマンションもあります。
近年、集合玄関機やドアホンのカメラ、インターホンのモニターの機能は大きく向上。自動録画、自動応答の追加機能により、マンションのセキュリティが一層強化されています。
カメラから離れた位置に立っても確認できる「パノラマワイド映像」
せっかくカメラ付インターホンに変えても来訪者が映らなければ意味がありません。左右画角約170°のパノラマワイド映像で来訪者、離れた場所にいる人物を映し出します。
留守中の訪問者もあとから確認
不在時に来客があっても安心。呼び出しがあると来訪者が自動で録画されるので、帰宅後に映像を確認できます。
来訪者を映し出し、不要な侵入を防ぐ
集合玄関機の前に立つと、集合玄関機のモニターに来訪者の姿が映し出されます。「映されている」ことを意識させ、犯罪抑止につながります。
通話前に人物・目的を確認
訪問者からの呼び出しに応答する前に、集合玄関機が音声で名前や用件を確認。居住者はその様子を室内のモニターで確認。不要な応対を減らすことができます。
鍵穴に鍵をさす煩わしさのない非接触キーやスマートフォンとの連動機能など、暮らしをより快適にする機能も充実しています。
共同玄関の解錠をスマートに
鍵穴に鍵をさすことなく解錠。紛失した場合IDを個別に抹消することができ、安心です。
荷物の到着を帰宅時にお知らせ
宅配ボックスと連動し、荷物が入ると住戸内インターホンに通知。帰宅時には集合玄関機が音声や画面で知らせるので、スムーズに荷物を受け取れます。
※宅配ボックス・ハンズフリーシステムとの連動が必要です。
※音でお知らせするものもあります。
外出先でも来訪者に対応
スマートフォンで映像の確認や応対ができます。お子様の帰宅時に会話したり、宅配の再配達依頼も可能です。
※メーカーにより自動応答機能とスマートフォン連動は同時に使用できません。
インターホン設備を更新するタイミングって?
インターホン工業会によると更新時期の目安は15年。一般的に設置から10年ほどで経年による故障や不具合が増え、修理が必要となってきます。さらに15年以上経過すると補修部品の生産終了などがあり、修理ができなくなる場合があります。
不具合の症状
◎ 集合玄関機
◎ 住戸内・玄関インターホン
※マンションの設備の状況や機種によって対応できない場合があります。