2022/06/08

ライフスタイル

売り場で見かける「あの1台」を『家電Watch』編集長が解説!
ロボット掃除機・超入門

ロボット掃除機で掃除に費やす時間を削減!オススメのモデルはどれ?

すてき度

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年に1度の家電アワードである「家電大賞」でも常連となったアイロボットの「ルンバ」を筆頭に、家電量販店の売り場面積を拡大中のロボット掃除機。近年では中国メーカーの躍進もあり、色々と「選べる」時代になっています。そこですてきテラス編集部ではどれを買うべきなのかを見極めるべく、『家電Watch』編集長の中林 暁さんに、オススメのモデルやポイントについて伺いました。(※価格は税込み/掲載情報は4月時点のものです)

ロボット掃除機が市場に出てから10年近くが経ちましたが、最近のトレンドをひと言で表すと、「安心して買って、長く使える」です。従来のユーザーが抱えていた悩みや不満、例えば段差に弱いだとか、掃除機能に不満があるといった点については、どのメーカーも基本性能を進化させて改善してきました。価格やバリエーションもさまざまですが、マンションや戸建て、単身者や一般的な世帯にかかわらず、「掃除機で毎日掃除をしていても、ロボット掃除機を使ったらごみが溜まった」という感想が多く聞かれるくらい、ロボット掃除機の利点は大きなものといえますし、「導入して生活が変化した」という効果を明確に体感できるはずです。

『家電 Watch』編集長 中林 暁

「どれだけ楽をできるか」という観点で見ると、まずは自動ごみ収集機が付いたモデルがオススメです。ごみ捨ての頻度が減るということは、いちばん分かりやすいメリットで、今後もこの流れは続くでしょう。後は、水拭き機能があると仕上がりが断然違います。普段からフローリングを頻繁に水拭きする方はそこまでいないはずですし、個人的にもこれをロボットに任せられるということが、強く推したいポイントです。

アイロボットが誇るスタイリッシュな最新ルンバ

アイロボットが誇るスタイリッシュな最新ルンバ

「ルンバ」シリーズは一体型で水拭き機能が付いているモデルはありませんが、特に広角に撮れる強力なカメラを備えた「ルンバ j7+」は、ペットの排泄物(固形物)など、障害物の種類まで識別して回避する機能が特徴です。床のケーブル類ならギリギリまで寄れるので、掃除前の片付けも神経質に行わずに済みます。デザインも高級感のあるマットな質感で新しい印象です。自動ごみ収集機自体の背も低くなり、テーブルの下にもさりげなく配置できます。家族全員が納得して長く使うにはデザインも欠かせない要素ですし、そのニーズを充分に満たす1台です。

「ルンバ j7」はj7+の自動ごみ収集機能を省いたモデルですが、障害物の回避能力は変わりません。このような機能は世界中のユーザーデータを分析して更新されていきます。ユーザー数が多いという安心感は、ルンバシリーズの強みです。また、お手入れの方法を始めとしたYouTubeの動画公開も活発で、ユーザーに寄り添ったサポートも充実しています。

ルンバ j7+
散らかったままの部屋でも安心して清掃を任せられる

ルンバ j7
暮らしに溶け込む洗練されたデザイン。床拭きロボットのブラーバジェット(写真右)とも連携できる

「ルンバ j7+」129,800円 ※自動ごみ収集機付き
「ルンバ j7」99,800円

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「ルンバ i3+」は j7よりも前に登場したモデルで、昨年末の価格改定に伴い非常に売れている製品です。カメラは未搭載ですがセンサー能力は高く、暗い場所でもしっかり掃除します。吸引力に関しても上位クラスとほぼ変わらないので、かなり狙い目といえます。アイロボットがi3シリーズの価格を一気に下げたのは衝撃的でした。ロボット掃除機を生活に根付かせたいという、メーカーの本気度を強く感じます。

ルンバ i3+

掃除のたびにたまったゴミは自動で紙パックに排出される。自動ゴミ収集機に収納可能なゴミは最大60日分

「ルンバ i3+」79,800円 ※自動ごみ収集機付き

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エコバックスのオールインワンな北欧デザインモデル

エコバックスのオールインワンな北欧デザインモデル

「DEEBOT X1 OMNI」は、ヤコブ・イェンセンオフィスがデザインを手掛けた、北欧らしいシンプルで洗練された外観が目を引きます。発売当初から蔦屋家電でも取り扱うなど注目のモデルです。立体的で毛足が長い本格的な水拭きモップが特徴ですが、エコバックスは早い段階から水拭き一体型の製品開発に注力していて、このシリーズには自動ごみ収集機にモップの自動洗浄や乾燥機能を付けました。モデルごとでこの機能の有無やモップのバリエーション、またはサイズなどに違いはありますが、いずれも搭載しているチップの処理性能が非常に高く、多くのデータを同時に処理できるため、障害物などの判別が早いのがアドバンテージです。中国メーカーならではというか、最先端のテクノロジーをいち早く取り入れた製品という意味でも注目しています。

DEEBOT X1 OMNI
高級感あふれる、北欧モダンなデザイン。塵も、埃も、台所の油汚れもしっかりクリーニング

DEEBOT X1 OMNI
水量が減ると15分ごとにステーションに戻りモップ洗浄、水補給してから水拭きを再開する自動吸水システム

「DEEBOT X1 OMNI」198,000円 ※自動ごみ収集機付き

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2通りの収集方法が選べるロボロックの意欲的なモデル

2通りの収集方法が選べるロボロックの意欲的なモデル

元々はスマホを製造していた中国メーカーから派生したブランドの製品です。2種類のカメラを搭載し、障害物を瞬時に判別して回避します。また、自動ごみ収集機のボックスはサイクロン式か紙パック式か、2通りの収集方法が選べます。これを選択できるのは数あるロボット掃除機のなかでもこの1台だけで、ユーザーの環境や安全に配慮した意欲的な製品です。

Roborock S7 MaxV Plus

顔認証技術の原理を活用したカメラと、画像から物体の特徴を捉える2つのカメラを搭載。人の判断力に一段と近づき、スムーズに障害物を回避。スマホを介して留守中の見守りもできる

「Roborock S7 MaxV Plus」186,780円 ※自動ごみ収集機付き

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アップデートを続けるパナソニックのロングセラーモデル

アップデートを続けるパナソニックのロングセラーモデル

国産メーカー、パナソニックのこのモデルは、自動ごみ収集機こそ付いてはいませんが、掃除の結果がスマホの専用アプリで確認できるマップ機能が親切丁寧かつ正確で、繊細な日本人向きの製品といえます。例えばソファが置いてあれば、そのどこまでが掃除済かというようなことがマップ上に分かりやすく示されるので、それなら家具を動かして再度掃除してみようというように、行き届いた掃除につながります。また、在宅している人を避ける掃除モードなど、機能のアップデートにも積極的で、長くしっかりと使ってほしいという、メーカーの優しさも感じられます。

RULO MC-RSF700
室内全体を検知し、正確に間取りを認識する360°レーザーセンサーを搭載

RULO MC-RSF700 アプリイメージ
最新アップデートの在宅掃除モードでは、人がいる場所の足元から半径約50 cm以外をクリーニング。あとから未掃除エリアを掃除する

「RULO MC-RSF700」101,970円

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大手に引けを取らないEufy by Anker の高性能モデル

大手に引けを取らないEufy by Anker の高性能モデル

アンカー・ジャパンは、テクノロジーが好きな方には馴染みのある、モバイルバッテリーのシェアが大きいメーカーですが、ロボット掃除機や生活家電にも力を入れています。マップ機能も正確で、実は吸引力も大手のものと遜色なく、予算の都合で購入をためらってきた方でも満足できる掃除の結果が得られるでしょう。Eufy RoboVacシリーズには水拭き機能が付いているハイブリッド型のモデルもあり、検討候補に入れたいブランドです。

Eufy RoboVac X8 Hybrid

Anker独自技術のBoostIQ™テクノロジーにより、カーペットやじゅうたんなどの強い吸引が必要な場面では自動的に吸引力を引き上げる。また、電子レンジの稼働音 (約55dB、標準モード使用時) と同程度の静音設計で、昼夜を問わず使用できる

「Eufy RoboVac X8 Hybrid」59,800円

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以上、初めて扱う方に限らず、過去に購入経験がある方にも改めてオススメしたいモデルを紹介しました。
メーカー各社は、先進的な機能と使いやすさの間をうまく取れるような製品を開発するべく、ユーザーが使うたびに効率を上げられるような工夫改善を続けています。この記事をきっかけに、生活を快適にするロボット掃除機を掃除の中心に据えてみてはいかがでしょうか。

『家電Watch』編集長中林暁

中林 暁(なかばやし・あきら)

プロフィール
2006年に日本初の白物家電専門のニュースサイトとして誕生した『家電Watch』(株式会社インプレス)編集長。「家電を買う前の“知りたい”を伝える」を基本方針に据え、多彩な情報を提供。なかでもレビュー記事は特に人気が高く、1480万を超す月間PV数を誇る(22年1月実績)。また、読者投票のグランプリ形式で好評を博す、年に1度の家電アワード「家電大賞」をトレンド情報誌と共同開催している。

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